アメリカの野菜は高いという人がいます。
店内の物がなんでも1ドルで買えるダラーショップ(dollar shop)が日本の100円ショップに当たります。
為替通貨は毎日変動するもののアメリカの家庭で使う野菜が高いかを考える時は1ドル=約100円と考えても問題ないと思います。
アメリカの物価の高さは日本とほぼ同じといえますね。
もちろん同じアメリカでも大都市部と田舎でも物価は違います。
また、地域によっても野菜の値段が高いところと低いところがありアメリカと言っても千差万別です。
今回はそうは言ってもアメリカ全体での野菜の値段はどうなのか、アメリカの野菜が高いか安いか検証します。
「アメリカの野菜が高い」という概念はどこから?
アメリカの野菜が高いとは決して言えない
オーガニック(有機栽培)の野菜でさえ、スーパーの自社ブランドなどを促進的に栽培販売展開していたりして以前より格段に安くなりました。
例えばアメリカでずっと言われている貧富の差と肥満問題。
最近では低所得者層の肥満が問題になっているのを知っていますか?
低所得だとご飯がロクに食べられないのでやせているはずだと思いますが、実はそうではないんです。
そういう人たちはパンやクラッカーなど一袋またはひと箱1、2ドル(約100~200円)ほどで買える炭水化物中心の食事でなるべくおなかを満たそうとするからです。
彼らからすると野菜は賞味期限が短く水分ばかりで食べても食べた気がしないと言います。
量の割りにおなかを満たしてくれないため野菜が高いと感じるのです。
栄養うんぬんを考える前におなかを満たすことを考えてしまう現実におどろくかもしれませんね。
でも健康的な野菜はほぼ無視で、何よりおなかを満たすことを考えている人たちがいるのもアメリカの現実です。
アメリカの野菜が高いと感じるのはなぜ?
大きさや量が半端ないせい
ひとり暮らしやハウスシェア(共同生活)、夫婦2人暮らしなど少人数世帯にはアメリカの野菜は高いと感じるかもしれません。それもそのはず、一個が大きなナスやピーマンはもちろん、袋入りのジャガイモも5パウンド入っているとしたら2.5~3キログラムに当たります。
野菜が高いと感じる理由は一袋あたりの量が多いことにあります。
世帯が少人数の場合には、大きい袋に入った家族用の野菜を買うのではなく量り売りの1個や1本という単位で買える野菜を選ぶようにしましょう。
大袋より単価としては高くなることもしばしばありますが、新鮮なうちに食べきれますし、徒歩や公共交通機関で買い物に出る場合も比較的楽にすみます。
野菜は新鮮なうちに食べきってこそ野菜の価値が最大限に生かせるというものです。
野菜を悪くさせてしまって破棄するのが一番高くつきますよ。
かくいう私も気をつけたいと思います・・・。
それでもアメリカで野菜が高いのはどうして?
スーパーによって野菜の値段の高低が激しいから
それは、野菜の値段設定を高くしても買う消費者がいるからです。
特に都市部などではその特定のスーパーで買い物をすること自体がステータスとなっている場合も多く、お客は多少値段が高くても質が良ければ買うという姿勢なのです。
店側もそれをわかっているのであえて産地も容量も同じ野菜があったらそれを他のスーパーより何割増しかで売るのです。
いわゆる”土地代”とも言えるかもしれません。
裏を返せば「近所だから」という理由でたった一つのスーパーに絞って買い物をせずに、足を延ばせるところのスーパーを全部回ってみるといいでしょう。
アメリカではよく、車で数分先のスーパーに行っただけで高いと思っていた野菜が安く売っていることがあります。
自宅や寮に広告が入るなら広告をチェックして値段を比べてみてもいいでしょう。
自宅に広告が入らない場合でも店舗に置いてあるのでざっと目を通してみるのもいいですね。
高い野菜や安い野菜が一目でわかります。
ウェブのチラシなら比較検討しやすい
最近はそのお店のウェブサイトに今週のチラシが載っていることもあるので、それでいくつかのスーパーを比較してみるのもおすすめです。
「(ここにスーパーの名前を入れる)weekly ad」で検索するとそのスーパーのその週のチラシを見ることができます。
スーパーの展開規模が州をまたがるほど大きい場合などは、あなたの郵便番号を入れて地域をしぼる必要があることもあります。
空欄ボックスにCity/ZipCode(都市名または郵便番号)と書いてあるので都市名か郵便番号を入れるとあなたに一番近いスーパーのチラシを見ることができます。
※おすすめは郵便番号です。理由は都市名だとほかの周にも同じ名前の都市が存在することがあって二度手間になりがちだからです。郵便番号なら一発です!
同じ品物であるならばそれぞれのスーパーの底値を知ることで野菜が高いと思わずに買い物をすることができますね!
高いと感じるのは野菜の鮮度や質のせいかも?
アメリカの野菜は鮮度や質が悪いことも
広大なアメリカは野菜の移動距離も計り知れません。
大規模な農場で作られた野菜は大型の機械で収穫されるので傷がついているものが多いです。
また、根菜などは傷んでしまう葉は切り取られた状態で売っていたりします。
野菜の移動距離を考えると国内とは言え、日本の感覚では野菜を外国と輸出入しているようなもの。
冷蔵輸送が可能になった今日でも野菜をスーパーへ新鮮な状態で送り出すのは難しい問題なのかもしれません。
たくさんの野菜に食用ワックスが塗られているのは当たり前。
スーパーの野菜の陳列棚では設置されている機械が一定の間隔で野菜に直接霧や水を吹きかけて野菜の乾燥を防いでいるという状態です。
ただ逆のことを言えば、アメリカは距離はあっても大陸として南北に地続きのためアメリカが真夏でも赤道以南で季節が逆になる南米チリ産のリンゴを価格の高騰なしにスーパーで買える恩恵を受けることができます。
アメリカ野菜は高くても買いたい人がいる?
こだわりの野菜は高いと思わない
アメリカの野菜が高いイメージが一番つくられるのは農家が野菜を直接持ってきて売るファーマーズマーケットではないでしょうか。
一方スーパーではこだわりのオーガニック(有機栽培)の野菜と言えるでしょう。
1.ファーマーズマーケット
ファーマーズマーケットでは地産地消に力を入れているところがほとんどです。外で出店している青空市場は値段が高くてもほとんどが近場で採れている野菜です。
注意が必要なのは室内のファーマーズマーケット。
これは同じ野菜でも移動距離が長く遠くから来た季節外れのものもたくさんおいてあることが多いです。
特に冬はハウス栽培でない限り夏野菜は通常収穫できないはずなので注意が必要です。
もしお目当ての野菜がトレーにのってラップで包装されていたり季節外れだと感じた時はお店の人に、どこから来た野菜なのか販売者に直接聞いてみるといいでしょう。
怪しいと思った予感どおりスーパーに並んでいるものと同じ遠隔地のカリフォルニア産だったりします。
ファーマーズマーケットだからと言ってうかつに全ての野菜が近場で採れたものだとは思わないようにしましょう。
2.オーガニック(有機栽培)野菜売り場
スーパーの自社ブランドのオーガニック野菜を使った缶詰めや瓶詰製品は安くても同じスーパーで扱っている生鮮野菜だけは高いところもあります。
それでも化学肥料や農薬を使わずその上遺伝子組み換えでない野菜を選ぶのですから少々値段が高いのは自然の成り行きでしょう。
オーガニック野菜は化学肥料や殺虫剤などを使わずに野菜を育てます。
当然従来の大規模農場での野菜の栽培より人手もたくさん必要で育てるのに手間がかかります。
「食べて応援」すれば生産者はどんどん普通の畑だった部分を有機栽培用に変えていくことができますよね。
おわりに
「アメリカの野菜が高い」という意見を聞くことがあるので野菜の値段や状況などを調査してまとめてみました。私もかなりの数のスーパーやファーマーズマーケットを渡り歩いてきたのでその経験がみなさんの参考になったらうれしいです。
結果として全体的には「アメリカの野菜は決して高くない」と結論付けられます。
実際自分で買い物をしても”この量と質であれば安い”と言わざるを得ない野菜が多いです。
アメリカ全体で移動距離もかなりのもの。運送費を入れても安いと思います。
アメリカの野菜が高いと思うか高くないと思うかは一人一人が目指している理想の食生活とは何かという部分と密接に関わっています。
あなたのゆずれないものは何かよく考えてみるといいのではないでしょうか。
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あなたのアメリカ野菜生活が充実しますように♡♡♡
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