アメリカで片栗粉が終わってしまった。
渡米の際スーツケースに入れて持ち込みした片栗粉が終わってしまった・・・。
世界の終わりのように感じてボーゼンとしてしまいます。
とろみのついたスープや野菜炒めを作るときに絶対必要な片栗粉。
鶏の竜田揚げ、普通のからあげに小麦粉と片栗粉半々で使ったりも。
片栗粉がないと本当に困ってしまいます。
片栗粉は日系・アジア系食品店では一袋3ドル(約300円)ほどで見つけることができます。
アメリカで片栗粉がないわけではないのです!
でも日本の2、3倍の値段がしますし、アメリカの普通のスーパーでは片栗粉らしきものは見当たりません。
そこで今回はアメリカのどこでも手に入り、とろみつけ以外にも使えるコーンスターチの紹介と両者の違いを見ていきますね。
とろみつけの王様、片栗粉
片栗粉の名前の由来についてですが、本来はカタクリというユリ科の植物の根が原料だったからなんです。
これは私の実家の裏庭に自生していたので両親がいつも言っていて、私は「へ~」と思っていました。
当時はその程度の認識でしたが今では大変貴重な植物になってしまい山に生えていても見ることだけが許されています。
そこで登場したのが馬鈴薯でんぷん、要するにジャガイモのでんぷんを利用した現代版片栗粉です。
市販されているものは全てジャガイモでんぷんでできていると思ってよいでしょう。
昔、理科の実験でやりませんでしたか?
ジャガイモをすり下ろしたものを水の中で絞ると下に白い沈殿物がたまります。
あれがジャガイモでんぷんなんですね。
その沈殿物を集めて乾燥させればニセモノとは言え”現代版片栗粉”ができあがります。
でもその片栗粉がアメリカでは容易に手に入らない
「あぁ、もうこんな時間。夫が帰ってくるのに・・・」
せっかく途中まで作った中華スープ。最後のとろみをつけようと片栗粉を探すも、片栗粉がない。スーパーまで車を走らせたけれど、Katakurikoと書いた粉ものは見つからなかった。
今日はもうとろみなしの中華スープで我慢してもらうしかない・・・。
アメリカでは片栗粉の代用品はないんだわ・・・。
そんな悲しい気持ちになったことはありませんか?
たかがとろみ、されどとろみ。
さほど重要ではないと言い聞かせたとしてもやっぱりとろみがあるべき料理にとろみはつけたいです。
でも片栗粉の代用品がアメリカにないのならそれはそれで仕方がないとあきらめてはいませんか?
意外なアレがアメリカで簡単に手に入る上、大活躍してくれるのです。
アメリカで片栗粉の代用品と言えば
コーンスターチです
「スターチ」は「でんぷん」という意味ですから、片栗粉がジャガイモでんぷんならこれはトウモロコシでんぷんというだけの違いです。
アメリカには広い広いトウモロコシ畑があちこちにありますし、生鮮野菜としてはもちろんのこと、缶詰や冷凍食品など幅広く使われています。
値段も日本から輸入されているおなじみのあの細い袋に入っている片栗粉が3ドル(約300円)程度とするとこの1パウンド(16オンスは1パウンドです、あしからず)約450g入りのコーンスターチが2ドル(約200円)未満です。
●片栗粉(平均150~200g入り)3~4ドル
●コーンスターチ(450g入り)2ドル
よって、アメリカでコーンスターチを使わない手はありません。
アメリカでコーンスターチを使うべき理由
使ってみたら片栗粉より便利!
実際にアメリカで片栗粉の代わりにコーンスターチを使うようになってわかったことがいくつかあります。
ひとつは上記の例にも出しましたがスープや野菜炒めへのとろみ。
コーンスターチは温度が下がっても粘度が低下しないので、やや冷め気味のスープであってもおいしくいただけます。
〈コーンスターチは片栗粉より〉
●たくさん使わないと粘度が増さない●透明度に欠ける
と言われたりしますが少なくともアメリカでは安価なのでたくさん使っても困りません。
透明度うんぬんと言っても本気で比べれば少し曇りがかっているのかも?という程度で全く不便は感じません。
アメリカのお菓子作りに片栗粉は必須!
アメリカで一般的に「プリン」の意味の「プディング」はこの写真のようにドロッ、ボテッとしたクリームのような感じです。
日本のプリンのようにひっくり返すと上にカラメルが来て、型どおりの形を保つものとは違います。
このアメリカのプリンに欠かせないのが、卵・牛乳・砂糖とこのコーンスターチです。
また、ケーキ用小麦粉も作れます。
普通の小麦粉1カップに対して大さじ2程度の小麦粉を抜き取り、その大さじ2分をこのコーンスターチと取り替えた状態で計量してケーキを作ります。
するとサクッ・ふわっとした軽い口当たりに仕上がります。
アメリカの小麦粉は日本の薄力粉よりもうすこしグルテンが多く、どちらかというと中力粉なんです。
お菓子は軽い歯ごたえにしたいので、コーンスターチを入れて中力粉から薄力粉に近い食感にします。
片栗粉は冷えると粘度が低下するため、冷やすデザートなどでコーンスターチの代用はできないけれど、逆にコーンスターチは片栗粉の利用方法全てにおいて代用できます。
竜田揚げはもちろん、普通のから揚げにも小麦粉とコーンスターチ半々の衣で何の問題もなく作ることができますよ。
おわりに
いかがでしたか?アメリカではなかなか手に入らなくて高価な片栗粉がコーンスターチで代用できるお話をしてきました。私もはじめて片栗粉を切らしたときはどうしたものかとスーパーでうろうろしたものです。
でもアメリカで何年も過ごしているうちに少しずつコーンスターチの使い方や便利さを学ぶことができました。
〈覚える公式〉
①コーンスターチ(何でもOK)
②片栗粉(冷やすものはダメ)
粘度や透明度に若干のキズはあっても全てコーンスターチでまかなえるのです。
ただコーンスターチを使うところに片栗粉を使うのは特に「冷やす」デザートなど難しい場合がありますので注意してくださいね。
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